階段を登れば　街並みが見える丘
霞みたつ夕暮れの　古い港町
風の歌が遠くで　泣いているように響く
港からは　最後のフェリーが離れてゆく

一年ぶり訪ねたアパートの扉には
僕の知らない人の名前がかかっていた
何時までも　僕のこと忘れはしないからと
届いた手紙のわけに　今ごろ気づくなんて

悪いのはこの僕と　風は頬を叩いて
いつも二人歩いた城跡に一人
破るために約束交わしたわけじゃないと
待ち続けてそのまま　枯れたわすれな草よ

涙が虹のように月の光の中で
輝いて落ちていった　あの日の君はどこに
失う愛の重さ　気づくまでの時間に
すれ違った　心二つ　叶わぬ夢の跡に

音もなく流れく　悲しい星のように
すれ違った　心二つ　叶わぬ夢の跡に

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